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2018-11-23 (Fri) 21:52

霜月の「みんなのうた」

雲間より洩れこぼれる太陽の光が、なにゆえか自信なさげな弱弱しい風情。

風は、張りの無い空を、ぴゅうぴゅうとただ渡っております。

海は凪いでいます。凪いで、しらじらしい海です。

でも太陽は。だけど太陽は、今日は弱弱しくとも。明日もいささか厭世的な太陽であっても。

この星が生まれてからずっと。いつも頭上には、太陽があった。消えたことは無かった。

幾日ぶりに、そんな思いで、太陽のある方を、眺めました。

十一月も、おうたの呼びかけに応えて下さり、ありがとうございました。


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     ゴネコ の詠める

あれはなにこれはどうしてさす指の先にはついぞ気づかぬ日常


     白萩 の詠める

・電線に燕ずらりと並び居て南へ帰る時は来たれり

・冷えた手を擦る朝路地 木犀の香は薄く濃く流れ来たれり

・電灯の無き駐輪場暗けれどぽっかり浮かぶ月に助けらる

・肩並べ月を眺むる夜は良し 酒と肴のあるは尚良し

・ビールからハイボール経て焼酎へ その辺でもう今日はやめたら?

・車窓から見ゆる山々色付きて温き緑茶の沁む季節かな


     KUON の詠める

・白粥のその真ん中にひとつぶの梅干を置く朝さびしさに

・かえらないあの日もあのコもクリームソーダ溶けてメロンの色もぼやけて

・いい人になってるポール ポールだからいいと騒いでいるのか さみしい


・けふ母の誕生日なり気のつきて海老煎餅とコーヒー供ふ

・百四歳 今し在らばと想ふには歳あまりにも隔てられしも

・末子われをのみ庇ひしと母を云ふ姉らは逝きて十余年の今も

・父の有る暮らしを知らぬ末子ゆゑ気持ち傾くと一度洩らしぬ

・母の疎む養母と知れど毎日を養母を恃みてわれは暮らして

・十二歳の吾を手放しし母に向くる思ひは一筋ならず されども

・会社倒産子の離婚孫を奪はるる日々に母にはおろそかなりき

・見舞ひなば幼なの顔して病友にムスメですよとその度に母

・逝かしめて足りずありしの悔いのみの残れる母は許したまへど

・魂の抜けし刹那か眠りゐし我に瞬時に来たまひし母

・母はわれを許したまへり魂となりて飛び来て判らせたまひぬ

   (追想)

・わが母の育ちし村の夕映えの山に向かひてブランコをこぐ

・小さかる母の肩の辺かばひゆく比叡をろしの吹き来る町を

・女学校は琵琶湖畔より通ひしと言ふとき母は女学生たり

・ある年は旅もしたりき吾が母と天城隧道に写真も撮りき

・あんなにも働きし右手小さく固く縮かむ撫でつつ堪えてゐたり

・自が手にて縫ひし用意の装束のぶかぶかなりしがまとひて逝きぬ

・新婚の父母の写し絵この夫婦五十年経て再会をせし


     まめはな の詠める

・電話鳴れば取ろうと階段駆け上がる我が脚強し頼もしきかな

・歩いても歩いても大樹遠くにありて梢の空のはや暮れ始む

・色既に濃きが愛(かな)しき落ちなすびへたよりわずかに実ののり出せり


     かりそめ の詠める

   <師逝く>

*息せねば柩の小窓のくもらざる厳しきことももう言はぬ口

*かの師ならなんと言ふかとふと思ふすでに亡きこと瞬時忘れて

*男(おのこ)なれど木五倍子(きぶし)の花を愛したる師は逝きたまふとある秋の日


*海望む珈琲店のテーブルにまつ紅な帯のまつ白な本

*響くのはインドの子らの遊ぶ声日本の子らはいづこにをるや

*団栗を踏めば汽笛の鳴りはじむ東京湾は見えねど近し

*明き灯の浮き灯台の上下せり昼は鴎のよき休憩所

     <怒りやらなさけなさやら>

*専用機飛ばして慰問今上の金一封は一体いくら


     ハシビロコウ・うな の詠める

・老い母に何や旨きもの食わせたし十五の春にも願いたること

・風寒し母を想いて切なきは十五のままの力無きわれ


     おてもやん の詠める

〇一つ身に龍の刺繍の陣羽織ひいばあばぁの着付けよろしく

〇玉砂利を草履で歩く後ろから撮影用の陣笠持ち行く

〇陣笠と九州男児の太い眉口元凛々しく三歳参り

〇千歳飴もらってすぐに中身開けカラの袋でポーズとる也


     黒猫アビ の詠める

 ・靖国の眠る御霊に頭(こうべ)さげ
  国の未来を互みに祈る

 ・夫が行く被災地の旅 東北へ
  土産話を楽しみに待つ


     アルジェリマン の詠める

イヌタデのマゼンタ色の褪める日は刈田の匂い乾き薄れる

白蛇か一反木綿か 異世界の怪しに見ゆるタバコの煙

黒犬は大きななりで強面でタバコの煙が何より怖い

怖がりの黒犬と行く夜散歩 刈田の匂い甘くかんばし

犬連れの足音楽し夜の道 月の光は届かぬけれど


     ひらりんこ の詠める

にこやかに おもねる言葉吐きながら
死を願っても 罪とは思わぬ


     パール の詠める

⭐廃校をボクの家(うち)さと言いたげな
 金木犀の香りするネコ

⭐義父(ちち)の家テレビの音が外に漏る
 「人生楽ありゃ苦もあるさ♪」と

⭐痛み増し「生きるのは苦ね」と肩落とす
 背中擦りて母よ笑って

⭐カラフルな衣装まとって賑やかに
 歌い踊るよナポリの葬列
       <ヨーロッパの思い出>

⭐黄昏は想いに蓋をしなければ
 心が戻る過去へ過去へと


★平成が最後最後と喧しい
 何処かの店の閉店セールか

★400メートル歩いただけで褒めまくり
 こーごーだもの当たり前だわ <次代のM>


     こぶ の詠める

ザギトワにため息をつく娘見て
明日のおべんとどうするのと言う


     温泉郷 の詠める

「いただいてください」なんてへりくだり食べよと言うか「めしあがれ」でしょ

消費税日本人には一割で外人客が免税だとは

みかん狩り田舎の山で楽しむもこんなとこまで中国人が


     たまき の詠める

海深く
潜水艦は
沈みゆく
ため息のような
あぶくを残し

言い足りぬ
言葉があった
気がしたの
あの角曲がる
あの肩ごしに


     わすれんぼ の詠める

白き花の紅染まりゆくうつろいを飽かず眺むる長月の午後

愛犬は我が家に愛を振りまきて 笑顔もたらす天使のごとく  

よく知らぬペットショップに足運び君を見つけたあの午後のこと

母犬に甘えし日々を突然に奪われそして我が家に来たり

寒き夜に夜具かけ直せばよろこびてはしゃいでしばし眠らぬ君は


一日中肺炎ワクチンせよというCM流るうざくも怪し

ワクチンは利権の山と聞き及ぶ日本はそれの従順な鴨

完璧な結婚の次第示したり高円母子お見事なこと

食品のサイズ小さくなりてなお 値上げ続きて暮らし苦しく


明日の事分からぬは常というけれど何やら信じこれまで来しを

何かしら落ち着かぬ日々膨らめる漠たる不安こころ覆いて


来月もまた、ここで、お会いしましょう、ね。

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最終更新日 : 2018-11-23

うわぁ * by ゴネコ
KUON様、こんばんは。

霜月詠草の仲間入り!
面映ゆい思いですが、素直に嬉しいです。
今夜はいい夢見られそう。

* by かりそめ
ありがとうございます。
毎月楽しみです。

それにしてもKUONさまのおうたのすばらしいこと!
鑑賞するにも能力と年季が必要なことはわかっておりますが、初心者の私にも言葉にはできないながら心には響くのです。

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うわぁ

KUON様、こんばんは。

霜月詠草の仲間入り!
面映ゆい思いですが、素直に嬉しいです。
今夜はいい夢見られそう。
2018-11-23-23:13 * ゴネコ [ 返信 * 編集 ]

ありがとうございます。
毎月楽しみです。

それにしてもKUONさまのおうたのすばらしいこと!
鑑賞するにも能力と年季が必要なことはわかっておりますが、初心者の私にも言葉にはできないながら心には響くのです。
2018-11-24-13:00 * かりそめ [ 返信 * 編集 ]