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2019-01-22 (Tue) 21:26

読み直した部分

「徳川おてんば姫」という本を読んでいました。昨年6月に出された本。帯に

<徳川慶喜の孫娘(96歳)による波乱万丈‘おてんば‘自叙伝>とあります。

・・・3400坪の小日向・徳川慶喜邸に生まれ 姉は高松宮喜久子殿下 福井松平家に嫁ぐ 疎開・空襲・夫の戦死  サイパン玉砕から生還した軍医と再婚・・

とも書かれています。この方が、時代の波に翻弄、などと書くと平凡になりますが、さまざま、世の荒波を乗り越えられたさまを記しておられるのです。まず、イヤな言葉を使っておられない。苦しかった時期のことをサラリと、お姫さまとして生まれ、お育ちになった方が、婚家の血統を絶やさないために、一人息子でいられた夫君が戦死された後の家に、幼い娘さんを置いて出て来なければならなかったこと。背中に痣ができるほど沢山のサツマイモをかついで運んだり、再婚相手の元・軍医さんのひらいた医院で走り回って手伝われたり、ある時は、義兄である高松宮殿下とのないしょの話・・「お金が欲しいよ」と仰ったことなど、あちらこちらの世界を描かれていて、その率直なこと、ユーモアに溢れておられること、抑制の効いておられること。

写真もたくさんで、魅力のある一冊です。

57ページ、
「実は当の私たち姉妹は本当は車で通うのがとても嫌で嫌で仕方ありませんでした。学校が近くなると先生方が歩いているのが見え、それを車で追い越して行くのが恥ずかしかったのです。何だか自分たちのほうが威張っているようで、とても嫌な気分になったものです。     
                               引用終わり

こういった感性の方だったようです。

本当に波乱万丈でいらしたこの方が、本の最後の方に、以下のように記しておられます。

何の気なしにそこにシオリをはさんでいたのでしたが、今日、帰宅してからふと思い出して、もう一度、読んでみました。

(181ページ)
< ニュースなどを見ていると、妃殿下が(註:お姉さまの高松宮妃殿下)ご健在の頃と近頃とでは、時代が変わったのだと感じることが多々あります。宮家らしさというものは後で身につけることはできず、生まれた瞬間から備わるもの。すなわちご結婚にあたり家柄が重視されるのは当然のことだと思わざるを得ません。何かうまくいかないことが起こるのであれば、そこに理由があるのだと、‘家‘に翻弄されてきた立場だからこそ強く感じます。人をどこまでも思いやることができる心、位高ければ徳高きを要す、それが培われる環境は一夜にして成らず、そう思います。>

。                              
                               引用終わり

読み直してみて、なるほどな、と、しみじみと。

<人をどこまでも思いやることができる心、位高ければ徳高きを要す、それが培われる環境は一夜にして成らず、そう思います。>

ここを読んで、決しておてんばなだけのお姫さまではなかったこの方が、何に、どこに、この感慨を抱かれたかと。どんなニュースが、どんな人のどんなことが、この部分を書くきっかけになられたのかなあ、と。

そんなことを、考えていたのでした。



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最終更新日 : 2019-01-22

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