FC2ブログ
07
2
3
4
5
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
返事の中までKUONです。
 一月 みんなのうた 
一月も「みんなのうた」ご参集くださいましてありがとうございました。

京都では十四日、恒例の冷泉(れいぜい)家でのお正月歌会。七十名ほどの門徒さんお集りで、いとも雅びな空気が流れていたそうです。はじまりからの、平安王朝そのままのお衣装で、おぐしも衣装に合わせられて。検索するとすぐに出て来ます、絢爛として華麗なるお写真も見られます。冷泉家の当主ご夫妻には、お子さまはおられません。いつまでこれも、と、年初から、柄にもない無常の思い、さびさびと。

わたしたちは今年も、レッツ歌詠み。楽しんでまいりましょうね!。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

     温泉郷 の詠める

水仙と松に南天梅の枝活けて新たな年を迎える

静かなる部屋に水仙香り立つ年の初めを寿ぎており

元旦や十一人の集まりて神社へ歩む語らいながら

今日のパリ日の出日の入り風の向き我は知るなり遥か日本で

                (子、フランスに発ち行きて)

     おてもやん の詠める

       息子が社会人になって初めてのお正月です。

〇ばあちゃんに初めて渡すお年玉猪の絵の袋に入れる

〇新年の同窓会に行く夫 地震速報自宅待機に

〇七草の粥の前後にカツカレー我の胃袋休まりもせず

     まめはな の詠める

・弱りたるとき確実に留め刺しし人なれど母恋して止まず

・そとわれは敵(かたき)なりしと言いし母びっくりしたよ好きだったから

・我が病無邪気に笑いし人ありき貴女はさぞや健康でしょう
 
     黒猫アビ の詠める

 ・新年を迎える準備 夫婦して
  子の笑み浮かべおせちの用意す

 ・家族みなそろいて時を待ちおれば
  除夜の鐘鳴る新年明けぬ

 ・お正月箱根駅伝楽しみに
  山駆け抜ける選手の雄姿

 ・この年の初めての涙こぼれ落つ
  亡友(とも)の夫の年賀の文に

 ・亡き友の夫から届く年賀状
  早や二十年の歳月流れる

 ・今年からもう元号は使わぬと
  出した賀状も西暦使い

     かりそめ の詠める

*泡のごと廃業したるマリーナは杭のみ残り鴎集へり

*乾杯のあとの時間の長かりし呑めぬ身とては食べるほかなし

*越後より米取り寄せて搗きし餅五切れ貰へり旨かりしかな

*お飾りに笑門の文字大きくてまづは笑ふがよかりけるらし

*札(さつ)なれば賽銭箱は音立てず覚束なさに硬貨も入るる

*木の椀の七草粥を啜りつつ行事ゆかしき国を愛せり

*年経たる管理事務所の北側に水仙二輪傾ぎて咲きぬ

*犬猫の飼へぬマンション階段を犬ふところに登りてきたる

*会ひてすぐ「今日の私は違ふでしょ?」ウィッグ指差す友の笑顔よ

*帰りきし夫(つま)の手渡す外套に疲労と寒気ずしりと重し

*枝々のあちらこちらに冬芽出づ杏林は空引き寄せて

*飾るとてうたに人柄滲みいづ香淳さまの雅歌のすがしさ

*家々の門に日の丸はためきて青空深き昭和はとほし

     KUON の詠める

   回想の ねこ

・母親を離されてきし小さき猫ぷるぷる震へ未だ鳴きも得ず

・母親と初めて離れし猫と寝る温し柔らかし涙ぐましも

・おしっこを終へてさりさりと砂を掻く習性とはいへ愛しもよ仔猫

・人間にまじりて小さき猫いっぴき疲れしらむかしんしん眠る

・両手ふと吾が胸に突き頬なめてくれたり猫が小さき舌に

・目つむりて受け止むる小さき猫の舌 頬なめくるるその感触を

・先代の猫の墓へと連れてゆきこのちび猫を頼むと拝す

・口の中鼻先足の裏までも淡きもも色わが猫マミオの

・好物のカニ味の餌おごりやれば食べてうっとり眠ってしまひぬ

・腹這ひて視線を合はせみゃうみゃうと仔猫と話す今日は休日

・陽にあてし客用布団の真ん中に大の字になりて家の猫さま

   昭和の終わった日  回想

・水仙の新芽を庭に数へゐて呼ばれて知りぬ天皇の訃を

・朝まだき昭和の御代の終わりたり六十四年一月七日

・暁方に息絶えられぬ天皇は 容態を聞くにわれら狎れしころ

・子や孫に見守(まも)られいたく安らかに昭和の天皇一生(ひとよ)を終へしと

・天皇の臨終までを報じつつ侍医長の舌ときにもつるる

・病ます身の下血の有無をも報じられ生き給ひたり「天皇」なれば

・手鏡に映して月見をされしとぞ抒情的なる記事もありたり

・事あればただ一色になだれゆく国民性か昭和が終る

・天皇の崩御知りては正月の祝花除きて白菊を活く

・日の丸の赤くきやかに目にしむを崩御悼みて半旗は垂るる

・泣くごとき母の手紙は新たにも移りし元号の初日の消印

・先帝の大喪の日は兄在りて陪臣せしをと母の追憶

・これよりは如何なる日々の始まるや平成の最初の夜をうた詠む

   津軽には  回想

・上げし目の淋しきゆゑに魅かるるが寂しかりしよわれは稚(をさな)く

・易々と傷つくを恐れ臆病を装ひてひとを傷つけにけり

・ひと想ふそれのみに時を費やして逢へば戯れ言のみに過ぎたり

・何時にても洗ひざらしのシャツまとひ不思議に清らの男なりけり

・火の裡に成りしギヤマンの壺のごといと涼しげなる男なりけり

・赤き酒を一気に呷る横顔の子どものやうなる男なりけり

・そのをとこをまことに一途に追ひしかど逃げ足疾き夢なりしかな

・切なきはわれの専売特許とぞ笑ひとばして目をそむけたり

・地球上に最も近き距離なれどもっとも遠し背を向け合へば

・アドバルーンをこの手に手繰りよせ得なばひととき持たせてやりたかりしも

・隠れんぼ小さき鬼の背を見せてたそがれの街にまぎれゆきたり

・そのひともわれも甚だ不器用にて果実ひとつを分け得ざりけり

・津軽にはりんごの花の充ちゐむか真白きものを抱きて眠る

     白萩 の詠める

定まらぬ元号の年明けにけり 明星の光は変わらねど

                 [元旦の夜明け前に]

コーヒーを携え拝む初日の出君を我を茜色に染(そ)む

友達と 家族と もしくは恋人と 海岸に並び観る初日の出

ニューイヤー 箱根 と続く駅伝の面白さ分かる歳になりにけり

霜柱踏むことなきアスファルト道少し寂しき冬の足元

山茶花の咲く庭今はなく人の庭の山茶花愛で祖母思う

                       [亡き祖母の命日に]

     かげろう の詠める

・寒風のもとに咲きたる薔薇一つうつむきたれども落ちずゆれをり

・さえわたる天に星々またたきて大三角はまさに君臨す

・かなうまい昭和平成生き抜いて勁くまた彊し祖母母伯母も

・初詣社の背戸をみあぐれば五年前の傷跡哀し

                  (土砂災害のあとの残る神社にて)
                     
     ひらりんこ の詠める

新学期 再び異国へ旅立つ子
昔のように「行ってきます」と

     こぶ の詠める

・母の本 黙って見つめ持ち去るは
岡崎京子「ヘルタースケルター」

     たまき の詠める

悲しみが 怒りにかわる
そのときが その時こそが
恋の終わり

このネコが 死んだらわしは
どないしよ 考えるだに
恐ろしきかな

新しい 時計を買おう
新しい トキを刻める
針を買おうよ

あてどなき こころ抱えて
今日もまた 人生という
バスに揺られる

     パール の詠める

⭐穏やかに起きて感謝で眠ること
 若水供え我れが念(ねが)うは

⭐母が言う 何もせずとも生(せい)あれば
 一夜過ぎれば新年はくる

⭐歳重ね顔だけでなく母に似る
 香(こう)の好みもアカギレの手も

⭐それぞれに求められし役こなす日々
 演じきります私は女優

⭐グーパンチ!「無理しないで」という人が
 無理をさせてる自覚の無さよ

⭐寒空に窓全て開け深呼吸
 幾日ぶりや独り嬉しき

     アルジェリマン の詠める

ヒメシャラかドウダンツツジの紅葉のその赤ならば還暦もよし

夜明け前広がる色の禍々し 捻じれのたうつ朝焼けの赤

濃き闇の眼下はるかにともしびは淡い赤色 今日もこの夢

坂道をドロリ流るる赤黒き重い何かの夢をまた見る

宝石の緞帳下りた暗闇にホタル一匹 朝方の夢

     ゴネコ の詠める

参道に奉祝御在位三十年めでたくもありめでたくもなし

寿ぎの気持ちが萎える報道に哀しみ覚え鏡に見入る

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


抒情の泉は汲まねば涸れる。

今年も毎月、お待ちしておりますよ。





スポンサーサイト



 *  分類 : みんなのうた
自動通知機能 : -  *  伝言 : 0  *  記事編集  *  2019年01月23日(Wed) 20時24分






管理者にだけ表示を許可する