卯月のおべんきょう Ⅳ
萌黄色
お久しぶりでございます。
私事ですが、この一年バタバタで…。
やっと出来た二首です。
逆縁を人は不幸と言うけれど
残す吾子哀れ母は望みぞ
よくおいで下さいましたね。嬉しいです。
私にも、四十年来の親友がおります。長男さんは心身に重度の障碍をお持ちです。友はよく、この子より一日長く生きていたいと言っていました。一日でいい、と。
「逆縁を人は不幸と言うけれど」 この先、少し触れてよろしいですか。
「そを切実に乞う母ぞわれ」 人が不幸と言う逆縁を、切実に乞う母です、私は。そういう一首。あえて元うたにある「ぞ」を使いました。「そを切実にわれは乞うなり」こんな風にもまとめられます。
我が逝き残る吾子にも桜咲く
優しい桜咲いてくれるか
息子を置いて私は死にたくはないです。
心配でやっぱり置いていけないです。
よく友人達(養護学校)と子供より1日だけ長生きしたいよなぁって話します。
私が死んだ後、息子は周りの人達に大事にしてもらえるだろうか。
そんな不安もあります。考えすぎて苦しくなって、大丈夫大丈夫と思い直して。
そんなことの繰り返しです。笑
桜を見ると私は涙が出ます。なんだか私にとって桜は淋しい気持ちにさせる花なんです。
前述の私の親友の息子さんは、アラ50になりました。グループホームに入っていて、週日は作業所に通い、週末は自宅に帰る。心の優しいナイス・ガイで、行くと(月に一度会うんです)、お茶飲みや、と、笑って勧めてくれる。
我が逝き残る吾子にも桜咲く
優しい桜咲いてくれるか
このようなうたを詠むお母さんに、言う言葉を持ちません。うたとしては、整理するよりは、思いが、生でしたたった、という感じのこのままで、と思います。今はもう止めてしまいましたが、親友にも私は、うたを勧めました。あまり人に勧めたりはしないのですが、彼女には勧め、彼女は何年も、詠んでいました。
また、詠んで、拝見させて下さいね。ぜひ。
まめはな
花々の歌、以下のように変えさせてください。
お手をお掛けして申し訳ありません。
・目に見えぬたすきを次へ送りつつ春の花々途切れずに咲く
こうして、別の場へ置かせてもらいました。最終的なまとめまでいささか時間があります。どちらがいいかご自分で考えて下さい。「目に見えぬたすき」という言葉を、初めに思った時を思い出し、この言葉が実際に生きるのはどちらか、考えてごらんになったら、と思います。
おてもやん
〇退位の日 飛行機乗って海を越え 異国へ行くわ ひこくみんでいい
どうせ来年は2020 にーまるにーまるって西暦で言うんでしょ。
旅行会社はみんな西暦使ってますワ。
KUONさま、お許しください。キレてしまいました。
いやいや、納税者われら、キレる自由はございますよ。昨今は、テレビ見る自由は奪われていますけどね(笑)。見たくない聞きたくないことが、いっぱい。
「退位の日飛行機に乗り海を越え異国へ行くわ ひこくみんでいい」
ダンダンダン、と叩きつけるリズムにしてみましたが、いかがでせうか。
ワタシも、ひこくみんでいい、ですわ。素敵な旅をされ、いい匂いのうたの材料を、拾って来て下さいな。
何年前か。その地へ行幸されたお二人を、あんなにもピュアな心でお迎えした、おてもやんさんを、ここまで変えたのは、誰ならぬあの、法王マントに小皿帽子の妖怪ですからね。
パール
⭐トーストの少し焦げた匂いして
「ふふふ」いい日になる予感する <休日の朝>
トーストの匂い、好き。「ふふふ」がよいです、美味しい味の一首。もういっそ、「トーストの少うし焦げた」と、リズム整えてしまいませんか。
⭐夕凪の病室(へや)より見ゆる光る海
父の慰め穏やかになる
これは・・海が、父の慰めになる、のなら。
「夕凪の病室(へや)より見ゆる光る海
父を慰め穏やかになる」
でしょうか。「見ゆる」の使い方はとてもいいです。
⭐東雲に雨に打たれてこぼれ咲く
なごり雪かと白ユキヤナギ
静かな一首できれいです。
「東雲に雨に打たれてこぼれ咲く
白ユキヤナギなごり雪かと」でしょうか、元のうた、とてもいいですが、元うたのままですと
「こぼれ咲く
なごり雪かと(まがう)あるいはなごり雪かと「見る」ユキヤナギ」になるんですよ。
⭐幼き日祖母とつくしを摘みし土手
今コンクリート草さえ生えず
このままで感じは出ています。もう少し言えば「いま舗装され」かな・・と。
⭐ヴェルサイユルイ王朝の夢の跡
強き光と闇の深さよ <ヨーロッパの思い出>
これを詠みました後に、ノートルダム大聖堂の火災を知りました。
圧倒的なスケールに言葉が出ませんでした。
迷子になりかけた、若かった夫婦の思い出の地です。(恥)
むむ・・。「強き光と闇の深さよ」と読んで、ちょっと何か、と思いつつ、ではどうすれば、の答えが出て来てくれません。「光と闇のいまもそのまま」:とか。陳腐なKUONになってしまい。むかし、憧れるあまり、上等な重い写真集を買ったのですよ。ヴェルサイユ、プチ・トリアノン、そしてノートルダム。いろんな、パリの、橋。人は去り、建物は残る。なに、ほざいてるんでしょ、ワタクシ。ごめんなさい。
迷子になりかけたってのも、いい思い出ですね。
わすれんぼ
御代代わりということでやはりこの方のことを
耶蘇の使徒宮中に入り伝統の
真髄壊し抜け殻と為す
譲位前みてこ礼賛今ぞとて
洗脳箱が大活躍なり
洗脳箱って。なるほど。あのお方の結婚を機に、一台目のあれ、買った方々も多うございました。みな、だまされ隊でございましたわね。
悲しみの殻背負いたる虫の絵本
自愛話の小道具とせり
ふむふむ。かたつむりも、初孫とお蚕さんも。すべてが女帝のお道具でした。
かなしみって いったいなんのことかしら
なさぬ仲の子受入れしことか
あ。これ詠みます? お口チャック、もう要らない?
親王の生れ(あれ)出でたるを憎しみて
片靴送る心の闇よ
わすれませんからね。皇室破壊者のやらかしたこと。日本国の親王への邪悪な〇詛。
“どのように育つものか”の捨て台詞
そに口惜しさの現れており
(最近の週刊新潮の暴露、驚きました。悠仁殿下の誕生時、こんなことを言ったとは)
その者が、野放しにされて。抑える者無く、夫君はへちまアタマで、やらせたい放題で。許してはいけないセリフです、私も初耳、びっくりの上、行きます。
完璧な宮中支配も肝心の
皇統はその手より滑りぬ
皇統をわがものにとの執念の
激しく燃えて継子いたぶる
(入江日記始めいくつかの証言から,
みて子さんが第二子、三子をもうけたとは考えにくいのです)
お腹ふくらんでいなかったし。電車の中で人形抱いてたし。いろいろ。
皿帽子肩怒らせるマント服
底知れぬ“我”の巨塊を包む
これお上手。伊勢でもあのへんてこスタイルでしたよ、昨日でしたか。どんな神経なんだよ。
令和の元号は多少見慣れたものの、好きにはなれません。
私は使わず老いて死んでゆくつもり。であるが、先にそのそれが、終わっちゃうかも、なども夢見ております。
元号の意義は維新に変質す
“一世一元”これが肝なり
令和だと掲げし文字の衝撃は
えも言われなき怖れと不安
“帰田賦”の仕掛けも知らず万葉の
故事引かされて左翼に完敗
(万葉集の梅の宴、元は文選の“帰田賦”
腐敗した安帝の世を厭い田舎に帰ろうという話だとかいうから
選者の左翼さんもしてやったりでしょうか?)
万葉集、万葉集と、鬼の首とったように。ぐふふ、と笑っている御仁、おられますよう。いいえワタシは選んでいません、とか。恥ずかしいのかなあ。真理子女史もミドリだとかも、万葉集の「ま」の字にも縁遠いお方。あまりエラそうに言うと、バカみたいになるから(実際KUON,バカなんですけど(笑)止めます。
**************
今回はスポーツ観戦から
諦めるその時こそがお終いと
教えてくれる勝負の世界
美しき戦士は顔を手に埋む
この日に賭けし思いあふれて
いかにしても勝ち奪い取る決意燃え
出を待つ戦士おのれ鼓舞する
卓球やテニスの試合をときどき見ますが、あのあきらめない精神力には脱帽です。
“美しき戦士”はザギトワさん。世界選手権での思いつめた表情や、過酷な普段の練習を知って・・・驚いています。
フィギュアスケートは芸術性が高く、好きです。不安、緊張、自信、トラウマ、様々なものを抱えて、
滑る前の表情はみな素敵です。
季節のうたです。
挿し木せし枝より出ずる緑の芽
心躍りて伸びゆくを待つ
挿し木より伸びし若芽の力なく
枯れゆくさまは見るに忍びず
(育つ芽あり、枯れる芽あり・・です。)
久しぶり寒の戻りて気づくのは
僥倖なりし暖かき冬
(古家に老いた体、前の年のような酷寒はもういや)
一幅の額絵のごとく美しく
海棠の花窓辺にて咲く
おまけ
できたなら植木屋の子に生まれつき
ひたすら木々と語り暮らしたし
おい婆さん植木屋舐めたらあかんぜよ
声が聞こえるわかってますよ
(笑)。
すみません。たくさんになりました。これでも随分捨てたのですが。
気になった言葉の使い方、何か思うところがおありのところはお教えください。
寄せて下さったおうた、すべて頂きました。
一首ずつ読ませていただき、私のするべきことを、させて頂きました。沢山であることを、スミマセンと仰らないで下さいね。
+