海のそばで長いお喋り
七夕さまのように年に一度、会いに来て下さるお友達と、ほぼ一日、しゃべっていました。
場所は西宮のヨットハーバーに付設されているレストラン。室内、天井高くて窓の外は遊歩道、その向こうは海でとても素敵ですが、ドア一枚外のデッキスペースも最高。床は板敷で,帆布の屋根で、ここではワンコも大きさ問わず飼い主と一緒にいられるし、ワンコ用の水の器も「ご自由にどうぞ」です。今日は、手足長くて胴体スリムの極みで、図鑑で見ないと私には名前のわからないワンコと、プードルの巨大な二匹と、可愛いワンコをとにかくミックスしました、みたいな小型犬などが、主さんのそばで、おとなしく波音を聴いていました。
フェンスの向こうは遊歩道でそして、海です。沢山のヨットが、浪にちゃぷちゃぷ浮かんでる。近隣には、それぞれ魅力的なハーバーがありますが、私はここに来やすいのです。
ランチのメニューは幾つもあって、皿からはみ出る海老フリャー(名古屋語でいわく)も人気メニュー。ランチを食べると、ソフトドリンクが、果てしなくフリーな「勝手にどーぞ、何杯でもどーぞ」な提供の仕方をされます。
このデッキテラスでは、煙草も喫えます。絶えず海風が吹きわたっていて、人さまへの副流煙の心配なくタバコ吸えます。私は十二年前に煙草をやめ、以来一本も喫っておりません。一本喫ったらおしまいだぁ、と、遠ざかって来ました。たばこ事始めは、遠い昔、学寮の空き部屋で、レイコと二人でドキドキ口にした、十七歳のあの日。なつかしい思ひ出。たまに、ふぅっと、メントールの薫りが脳内に蘇る。名前に魅かれて「ジタン」から始め、メンソール系の軽いタバコを、じゃんじゃん空にしていた。なつかしいな、もう還らない日々のひとつですね、あれも。
ここへ来ると、海に向いて人がたばこを喫っていると、自ら遠ざかった快楽のひとつ、とか、思います。吸わないと便利ですけどね。
五月になってから天気のいい日が無い、少ない。それはアレらのせいだ。話題はここからでした。果て無き話題。娘の話や孫の話も、出ました。もう元気でなんとかやっていればそれでいい、と、半分、投げだし状態。(笑)。
ものすごく長く喋って、名残惜しく腰を上げ、予報通り降って来ていた小雨の中、バスに乗って去る友と、手を振って、笑って、別れました。
サヨナラ、今年はさようなら、なんとか元気でいて、来年も会いましょう、会いたいです。来てくれて、会ってくれて、ありがとう。私は今、まだ、友の近くまでは行けません。
楽しかった、ありがとう。
遅れているうたの勉強は、今夜からゆっくりとさせて頂こうと思っています。