おべんきょ Ⅲです
この色が詠草。この色が詠み人さんの名前。詠み人さんからのメッセージ、詞書など。この色はKUONが書いている部分です。
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ギボウシ
(20年余り、ベランダで鉢植えを育てています。水やり以外の世話はロクにしてきませんでしたが、
毎年5月に艶やかな姿を見せてくれていたのに、今年は…)
- アマリリス 越冬しくじり 花咲かず 全て見直せ 土も器も
なるほど。そういうことがあるのですね。私は、植物を育てるに全く能が無く、切り花オンリーのごとき、つまんない歳月を過ごして来てしまいました。アマリリスと聞くと、小学生時代に唄ったあの歌が。
一首、仰りたいことはよくわかります。「全て見直せ」とは、詠み人さんご自身への激励ですね。少し全体が固い気がします、これも「味」なのでしょうが、もう少しふんわり、させてみたのです、いかがでしょうか。
・越冬をしくじりたるやアマリリス今年花無し土替えやらん
違うわ、と思われるなら、もちろん元のままで、うたは通っています。
(新幹線の車窓より都心のビル街を眺めて)
- 耐震が 制震 免震と進化して 守る中身は どこへ向かわん
「守る中身はどこへ向かわん」ここ、気持ちはわかりますが、「中身」はいささか散文的ですか。ひと、のことですよね?。「どこへ向かわん」も、意味があいまいかも。
平凡ですけど「人といふもの如何に守らん」ということですか。
(アマリリスその後)
- 咲かずとも 肉厚の葉は 空に伸び 来る年見据え 蓄えんとする
いじらしく逞しいアマリリスですね。「見据え」よくわかりますが、すこ~し引いて「来る年に力」くらいにされたら、と感じます。ギボウシさんのおうたの力強さを、わたし削ぐことになるのかもしれませんね。
- 水無月に 横殴りの風 打ち付けて 葉は倒れおる そのままにする
(※「倒れおる」は多分正しい言葉遣いではない気がします。
「倒れてしまっている」と言いたいのですが、自力で調べることができず… 恐縮ですがご教授お願い致します。)
以下のようにしてみました
・水無月に横殴りの風打ち付けて葉の倒れおるそのままにする([倒れおる葉を」とすると、無難で平凡です)
あえて水無月にせず「横殴りに激しき風の吹きて来て葉の倒れおる打ち捨てておく」ですと、すっごくヒドい主、になりますか。あれこれ考えました・・
言葉の選び方が男性的、とても強い、これを個性とされるために、たくさん詠んでみられたら、と思います。
(孫息子へのお言葉、ありがとうございました。本人に伝えましたら、よおし、と、鼻、ふくらませておりました。)
アルジェリマン
散歩中に、いろいろな鳴き声が聞こえます。
その鳴き声が楽しかったり悲しかったり、
いろいろに聞こえます。
甲高き鳴き声追えば巣立ち雛 力の限り母鳥呼びをり
必死の呼び声、小さな雛の。聞くも辛い声です。このままで充分ですが、結句「母鳥を呼ぶ」と言い切るのもアリか、と。
田植え待つ水田に映る灯火や 遠く近くに蛙らの鳴く
悠然とシラサギ歩む水田に風の冷たし蛙静まる
突然の雨に濡れるも家ごとの紫陽花の色確かめつつ行く
きちんと情景の見えるうた。大きい景色は大きいように。水田の風は、冷たい風で。
遠雷の止みて降りだす雨音に犬はおびえて立ちすくみおり
犬にはわからないことが沢山あって。おびえて立ちすくむ犬の、愛おしさ。
足元を燕飛び去る夕暮れに子猫らの声母猫いずこ
子猫らの姿わからず立ち去りて雨よ降るなとその夜願う
この子猫の声も、気づいてしまうとたまらない。姿を見ればまたたまらなく、せめて雨よ降るなと願うしか無い。「子猫らの見えざるままに」でしょうかしら、最後の一首。
selala
・柔らかき 雨のリズムを 聴きながら 眠りの前の 琥珀の一杯
初挑戦、とあるのは、KUONのここへの、という意味ですよね?。短歌のリズムは出来上がっておられます。情緒もおありです。
で。え。琥珀のいっぱい?眠る前に珈琲お飲みになる?。それは私にはできないこと、,お昼過ぎたらもう、カフェインには近づかない。大人やなあ、と、歌に関係ない「感想」になりました。
珈琲でなく、魅惑のお酒カンケイなのでしょか?。うーむ。ウィスキー? これも、純正下戸ですので、アホな言いよう、お許しを。
そうだ、きっと、香りの高いウィスキーですな。いや違う、ブランデーか。・・ごめんなさい。ブランデーですよね、きっと。
・憧れる 空を映した 彩と 露をまとって 紫陽花の花
この一首は、少しわからないところは、あります。が。「憧れる」といきなり言葉を置いておられるのは、やはり初心者の気はしません。少し触らせていただきますと、「空を映した彩(いろどり)と、露をまとって」と、ここまでは、後の「紫陽花の花」に、すべてつながって行くのですね。で、冒頭の「憧れる」で、おさまる。
拍手、の一首と思います。
ごめんなさい、朝からめっちゃ忙しく、ただいまアタマが頭痛です。今夜は休ませていただきます、すみません。