精霊トンボ。
強烈に残った一場面。メディアの人々に取り囲まれて、小柄な尾畠さん、つやつやのお顔でブレのない何ともすてきな話をされていた、身振り手振り交えて。
その右手、しっかりと固そうな、ぱーの形に開かれたてのひらの、薬指か中指あたりに、スーッと飛んできたトンボが、停まったのでした。(画像を確かめたら小指でした)。
数秒。刹那。たまゆらの、ほんのひとときのこと。ご本人は気づかれなかった様子、トンボは黙って離れて行きました。
精霊トンボ。忘れていたそんな言葉を思い出しました。
子供のときに祖母から、旧盆の頃のトンボにはご先祖様の魂が宿っているのだと教えられました。
小さな子の命が助かってうれしい、と涙を流された尾畠さん。
あのトンボ、この夏の記憶の一つになりそうです。