義母の祈り。
昨日、17年の生涯だったというディープインパクトという馬が、走る姿を何度も観ました。
本当に美しい。崇高、なんて軽々しく言っては申し訳ない姿でした。
大きな賞をたくさんとって。引退して、種牡馬なる立場にいたそうで。サラブレッドは血統がすべてと聞きます。
読んだ記事のうちには、年間200回の操作が行われていた、などともありました。下世話なはなし、ものすごく無知で下世話な興味です、それって、ディープインパクトさん自身にも、何か楽しいことであったのかなあ、と、思いました。
馬の世界はまったくわからない自分です。走ってつとめを果たし、その後は良血統の馬を多く残す。それが、競走馬の一生なのでしょう、立てなくなったら安楽死をさせてもらえる。
・・・お疲れ様でした、ディープインパクト。私の、とても安物のセンチメンタルは、あの美しい馬が、どこかの、やたらに広い草原で、ぱかぱか楽しそうに駆け回っている姿を、ふと、思い描いたりするのでした。
九十二歳の夫の母が、明日、リハビリ病院を退院します。
杖にすがってあるけるようになった母の、明日からの日々が、穏やかであればいいなあ。先日会った時は
「人生100年なんかとんでもないわ。神さんには済まんけど、わたしはもう飽きた」
と言っていました。義母の「神さま」では、右手の薬指をつかさどる神さまが切って下さらないと、命を終えることができないそうで。
一緒にそう祈ってあげるわね、と、私もいっぱしに、そんなことだって言えるのです(笑)。
人生100年とか言ってるのは、それに、神さまではありませんしね。