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2019-09-27 (Fri) 12:27

殴り書き・太宰治

フランスの元大統領、シラク氏が亡くなったと。

紀宮さま(現在の黒田清子さん)が、内親王でいらした頃。上質なのが写真でも見てとれる美しい振袖姿で、髪は漆黒、乱れの無いボブスタイルで、同氏とソファに掛けて話しておられる画像を見た。紀宮さまは、本当に内親王らしい内親王、と感じられる方だった。シラクさんは、そんな日本のおひめさまを、不躾でない、素直な親愛と感嘆のこもったまなざしで、静かに眺めておられたのだった。
忘れがたい一葉の写真。

jフランスの大統領はエレガントで、日本の内親王は皇族らしかった。

らしいって大切な事と、今になって思う、とは、もう言いません。

・・・今回知ったこと。数年前に愛していた娘さんが亡くなり、氏はそれ以後がっくりと力を落としていた、と。この頃は、しきりに、老いるという当たり前のことが、今まで感じたことの無いしんみりさを伴って、思われます。

いや、私は元気で、やる気もまだまだございますのですが・・・仕事もまだまだ続けたいし続けるし。秋はやっぱり、ボードレールとかヴェルレーヌとか中原中也とか・・・とか言っても、ほぼ、過去に知り得た詩人たちばかり。新たに読んだ詩人、とか、列記できないのが実情です。

太宰治と三人の女性たち云々の映画が上映中とのこと。目に触れた評の一部に、女性たちはそれぞれ、自分の欲しかった太宰を、ちゃあんと手に入れたとありました。なるほど、とうなずきました。そうだったんだろうな。行き着くところは。

沢尻エリカが「斜陽の女性(ひと)」というのが、今の時点では私にはよくわかっていないです。その女性とは太宰は、小説にするネタが欲しくて、たまたま一夜のそういうことも(ついでのように)あって、結果、身ごもった彼女は、あの時代に、何より文才に憧れて会った男の子どもを、産む。太宰はああいう男だから、生まれたと聞けば、「この子は私のかわいい子で」みたいなことも平チャラで書いて「治」の文字を、その子に与えて。治子と名付けられた子どもは、不思議な世界を持つ作家となって、私はその太田治子の本を、かなり読みました。ホント不思議な感じのひと。言ってしまえば、友達にはなれないなりにくい、みたいな・・あああどんどん暴走しています。

名家の娘が妻子ある作家との間に子を産んだ。随分苦労して、「斜陽のひと」は、子を育てた。そういった面を、沢尻エリカはどんな風に描かれているのかな、と。まあ、思うには思います。

心中相手の山崎富栄を、好きな女優の二階堂ふみが演じているらしい。彼女も、いいお家の娘で、美容関係で優れた技術を持ち、当時の女性は持ち得なかった、自由に使えるお金を持ったひとだった。結婚した相手を戦争で亡くしたひと。このひと関連の本も数冊読みました。もうどうにも「修ちゃん」が好きで好きで。治子が生まれて名前をつけてやったことが、悲しくて苦しくて切なくて。太宰氏には自宅に、何人もの子どもがいたのですが、斜陽のひとの生んだ子どもは、また特別だった。太宰は「まだあなたには「修」の字が残っているじゃないか」とか、調子のいいことを言っているんです、ジリジリしたと思います。でも自分からは切れないんだからね。自分だけが彼を解ってあげられる、のタイプのひとで。

太宰治は、自分の家ではけっこういい夫であり、子どもにも、いいお父ちゃんだった。そうしたいからそうしていた。その自分に、誰にせよなんだかんだと強迫的に行って来られる時は、ただ、その場から逃げたかっただけだったと思う。オレかわいそ、の人だったと思う。

富栄以前にも太宰さんは、一度ならぬ自殺未遂、心中未遂をやらかしていて、一度は、女だけが死んでいる。

最後、一緒に死ぬことになった女は、離してくれなかった。あたしたち一緒に死ねるのよね、と、彼女はひたすら喜んだ。振り切ることが出来ないで、ずるずると男は、雨の玉川上水まで歩いて行った。死ぬ気は、本当だっただろうし、な~んか、なあ、みたいものだったと、私は考えています。とにかく、心中は成ったのです。行方知れず、そして発見。すでに有名な作家であった太宰の死。ある意味、周囲には湧きたつものがあったことでしょう。

二人で死んだのに、発見されてからの太宰は、多くの手に囲まれた。悼まれた、運ばれた。富栄さんはどうなっていたかと言えば、川への斜面に引き上げられて、私の見た写真では、一人で,むしろのようなものを被せられて、土手に放置されていた。

無残だな、と震えました。梅雨時だったから、よけいに。

真面目であり名士だった彼女の父親は、娘の死について、記憶に依れば

「娘は〇〇の道で頑張っていたが、作家の太宰某と心中をして、家名を大いに傷つけた」と書いておられたのでした。

どう思われようと迷惑かけたとそしられようと富栄さんは、思いつめて独占したかった「修ちゃん」を、自分のものにできて、幸せだったと、確信をこめて私は受け止めています。

「斜陽のひと」と呼ばれた太田静子は、年を経るにつれて、雪の中を歩きながら、幼い娘と都落ちの夜に「太宰ちゃま~」と呼びながら生きた、そんな感覚は薄れたようで。毀誉褒貶いろいろですが、娘さんが、母の人生を書き残してくれている。物書きになりたかった人なのでした、太田静子は。

いわゆる本妻さんは、賢い女性だったよう。太宰とも仲はよかった。このひとも太宰、夫について書き残していますが、自分と夫と子どもたちのこと以外には、触れていない。文章も端然として。体の弱かったつ男児一人を亡くしておられますが、娘さんは津島祐子、立派な作家になっておられます。夫のかわいらしい面なども書いているのです。夫人は。

本妻としての生を,まっとうされた方のように思います。意地があったのは当然でしょう。愛でもあったと思います。

勝手な殴り書きのような記事になりました。映画の感想ではありません。



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最終更新日 : 2019-09-27

身に備わった品格 * by ラピスラズリ
シラク元フランス大統領がなくなったとのニュースに接して特別大相撲を贔屓にして場所を観戦していた写真が印象に残っています。
温和ではあるが滲み出る威厳と風格があり何よりも品格が備わっていたと思います。
多分叩き上げの政治家ではなかったのではないかと。
トランプ大統領と比べてみると裕福に育っても身に付かないものはあると思わされます。

血筋も生まれもいいのに最高の裕福な家庭に育ったのに何故にあの御仁は全くシラクさんに備わったオーラが身に付いてないのでしょうか?
分かりません。

因みに愛人に隠し子がいることをメディアに質問されて顔色ひとつ変えずに「それがなにか?」と答えたのは前任者のミッテラン元大統領ではなかったかとと思うのですが...
記憶違いかもしれませんが、その大胆不敵な態度とフランスでは政治家のその手のスキャンダルは触れないのが暗黙のルールと聞いてフランスらしいと言えばそれまでだけど何か嫌だな、と思った記憶があります。

ソンタク日本のマスコミも同類ですかね。

No title * by KUON
・ラピスラズリさん

あ~、またやってまった。ミッテランだったのか。ごめんなさいシラクさん。ありがとうラピスラズリさん。毎度!。泣くわ。

そうでした。とてもエレガントで、紀宮さまと素敵なツーショットでした。愛犬の名は「スモウ」。

安らかにお眠り下さい、ムッシュ。間違えてごめんなさいムッシュ・・・。

No title * by 茉莉茉莉
太宰治は自己愛が強い性格のように感じます。目の前にいる女性には、意を尽くして美味しい事を言える男なんでしょうね。

昔、銀座で、太田静子・治子母子を見掛けましたが、静子さんは身を粉にして働いてきて、過酷な人生を歩んできた方特有の容貌と体つきをしていました。

太宰治の小説の材料にされて、夢見る夢子さんだったのだなぁと思いました。

太宰治の奥様の回想の記の本を読みましたが、文章に無駄がなく聡明な文章でした。
太宰は、奥様には、自分を見抜かれている部分があると感じていたでしょう。
遺書では「本当はお前を一番愛していた」と書いていたそうですが、本当にズルい男です。

愛人というか妾というか * by アルジェリマン
それぞれに名前をちょっとずつ与えるなんて、
いや~らし~、せこい~、
生活の苦労させてひどい~、と。

太宰ファンの方、ごめんなさい・・・。

妾を「4人でなくて5人であります、」と
堂々と訂正した三木武吉のほうが・・・むにゃむにゃ。

昔々、25歳ごろ、太宰作品を何冊か読んだ時、
高校時代に読んでたらまずいことになっていたかも、
と、思ったのを覚えております。






No title * by KUON
・お返事遅くなりました。
シラク氏を悼んだ市民の行列の写真を見ました。
裕福な家のご出身のようですね。エレガントな男性だったと思います。
「丁重に大切に愛した」とかの愛人さんは複数おられたようで。「それが何か?」と仰ったのはミッテランですが、シラク氏にもラブ・チャイルドはいたとかどうとか。

ナルさんの傍らには、あのガタイのでかいおかしなナリのひとしかみかけられず。女房更衣あまたさぶらひたまひ、の世界には全く無縁、平和かも知れないけど。

・茉莉茉莉さん

太宰治は、作品を書くために存在した人間なので、ふつうに一人の社会人と見るのは違う気がする・・周囲の人々は大変だったでしょうが、作品はやっぱりすごい・・。

太田氏親子を、見かけられたのですか。へえ、とおもってしまいました。娘さんを育てるのに、お母さんは住み込みで賄いをしたり、
出版社に騙されて太宰とのことを醜聞的に書いたり。
太田治子は汚れていないえばそうなんだろう、父親のことも母親のことも、的確に見ていた気がします。
太田治子の自意識は、読んでいるこちらがいたたまれないみたいな感じ。まあ、ここでそんなこと書くこともないのですよね。

太宰が女性に向かって言うことは、ぜんぶその時の「本当」。ズルいという意識も自覚も無い。とにかく、作品は「すごい」。何時間でも何か書いていたい。

No title * by KUON
・アルジェリマンさん

太宰治さんは、賞が欲しくて大家に(川端康成?)すがるがごとき手紙を書いたり、仲人をしてくれた井伏鱒二を「井伏さんは悪人です」とかいたり、まあ、ろくでもない男だったですね、一般的に言えば。で、キリストを売ったユダの気持ちになって小説書いたりして。すごいですね。

25歳ごろに太宰を読んで、高校時代に読んでいたらまずいことに・・と思われたって。そのへんのとこ、どやってんやろ、と、ものすごく興味を持って読ませていただいてしまいました。






はまる、という・・・ * by アルジェリマン
そこんとこどないやったか、と申しますと・・・

はまる、というのは、
くだらないものに夢中になる、
というイメージを持っておりまして、
あ、太宰さんファンの方々ごめんなさい。

で、高校時代の私が読んでいたら、
妙にはまっちゃって、
な~んか死にたくなっちゃったんじゃないかな、と。
死ぬ前にな~んか悪いことしちゃったんじゃないかな、と。

今で言うところの「厨二病」ってんでしょうか。
それなりに人並みにわずらっておったような・・・。

いやいやお恥ずかしい。


No title * by KUON
・アルジェリマンさん

そやったんですか。

はまった・・・かもしれん、と。うまく言えませんが、なんというか、よく分かる気がします。なんやかや言いながら「人間失格」でも、最初の一行から、うぎゃあ、と。もう、ものすごいですよね。人間としてはミスだらけの気がするが、文章には、1ミクロンのミスはない。ちなみにワタシは中学生のみぎりに出会ってしまい、周囲の純真な(か?)男子たちがみんな、アホに見えていたという・・・。

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身に備わった品格

シラク元フランス大統領がなくなったとのニュースに接して特別大相撲を贔屓にして場所を観戦していた写真が印象に残っています。
温和ではあるが滲み出る威厳と風格があり何よりも品格が備わっていたと思います。
多分叩き上げの政治家ではなかったのではないかと。
トランプ大統領と比べてみると裕福に育っても身に付かないものはあると思わされます。

血筋も生まれもいいのに最高の裕福な家庭に育ったのに何故にあの御仁は全くシラクさんに備わったオーラが身に付いてないのでしょうか?
分かりません。

因みに愛人に隠し子がいることをメディアに質問されて顔色ひとつ変えずに「それがなにか?」と答えたのは前任者のミッテラン元大統領ではなかったかとと思うのですが...
記憶違いかもしれませんが、その大胆不敵な態度とフランスでは政治家のその手のスキャンダルは触れないのが暗黙のルールと聞いてフランスらしいと言えばそれまでだけど何か嫌だな、と思った記憶があります。

ソンタク日本のマスコミも同類ですかね。
2019-09-27-15:20 * ラピスラズリ [ 返信 * 編集 ]

今も夢見る No title

・ラピスラズリさん

あ~、またやってまった。ミッテランだったのか。ごめんなさいシラクさん。ありがとうラピスラズリさん。毎度!。泣くわ。

そうでした。とてもエレガントで、紀宮さまと素敵なツーショットでした。愛犬の名は「スモウ」。

安らかにお眠り下さい、ムッシュ。間違えてごめんなさいムッシュ・・・。
2019-09-27-16:34 * KUON [ 返信 * 編集 ]

No title

太宰治は自己愛が強い性格のように感じます。目の前にいる女性には、意を尽くして美味しい事を言える男なんでしょうね。

昔、銀座で、太田静子・治子母子を見掛けましたが、静子さんは身を粉にして働いてきて、過酷な人生を歩んできた方特有の容貌と体つきをしていました。

太宰治の小説の材料にされて、夢見る夢子さんだったのだなぁと思いました。

太宰治の奥様の回想の記の本を読みましたが、文章に無駄がなく聡明な文章でした。
太宰は、奥様には、自分を見抜かれている部分があると感じていたでしょう。
遺書では「本当はお前を一番愛していた」と書いていたそうですが、本当にズルい男です。
2019-09-28-07:57 * 茉莉茉莉 [ 返信 * 編集 ]

愛人というか妾というか

それぞれに名前をちょっとずつ与えるなんて、
いや~らし~、せこい~、
生活の苦労させてひどい~、と。

太宰ファンの方、ごめんなさい・・・。

妾を「4人でなくて5人であります、」と
堂々と訂正した三木武吉のほうが・・・むにゃむにゃ。

昔々、25歳ごろ、太宰作品を何冊か読んだ時、
高校時代に読んでたらまずいことになっていたかも、
と、思ったのを覚えております。





2019-09-28-15:58 * アルジェリマン [ 返信 * 編集 ]

今も夢見る No title

・お返事遅くなりました。
シラク氏を悼んだ市民の行列の写真を見ました。
裕福な家のご出身のようですね。エレガントな男性だったと思います。
「丁重に大切に愛した」とかの愛人さんは複数おられたようで。「それが何か?」と仰ったのはミッテランですが、シラク氏にもラブ・チャイルドはいたとかどうとか。

ナルさんの傍らには、あのガタイのでかいおかしなナリのひとしかみかけられず。女房更衣あまたさぶらひたまひ、の世界には全く無縁、平和かも知れないけど。

・茉莉茉莉さん

太宰治は、作品を書くために存在した人間なので、ふつうに一人の社会人と見るのは違う気がする・・周囲の人々は大変だったでしょうが、作品はやっぱりすごい・・。

太田氏親子を、見かけられたのですか。へえ、とおもってしまいました。娘さんを育てるのに、お母さんは住み込みで賄いをしたり、
出版社に騙されて太宰とのことを醜聞的に書いたり。
太田治子は汚れていないえばそうなんだろう、父親のことも母親のことも、的確に見ていた気がします。
太田治子の自意識は、読んでいるこちらがいたたまれないみたいな感じ。まあ、ここでそんなこと書くこともないのですよね。

太宰が女性に向かって言うことは、ぜんぶその時の「本当」。ズルいという意識も自覚も無い。とにかく、作品は「すごい」。何時間でも何か書いていたい。
2019-09-30-19:19 * KUON [ 返信 * 編集 ]

今も夢見る No title

・アルジェリマンさん

太宰治さんは、賞が欲しくて大家に(川端康成?)すがるがごとき手紙を書いたり、仲人をしてくれた井伏鱒二を「井伏さんは悪人です」とかいたり、まあ、ろくでもない男だったですね、一般的に言えば。で、キリストを売ったユダの気持ちになって小説書いたりして。すごいですね。

25歳ごろに太宰を読んで、高校時代に読んでいたらまずいことに・・と思われたって。そのへんのとこ、どやってんやろ、と、ものすごく興味を持って読ませていただいてしまいました。





2019-09-30-19:42 * KUON [ 返信 * 編集 ]

はまる、という・・・

そこんとこどないやったか、と申しますと・・・

はまる、というのは、
くだらないものに夢中になる、
というイメージを持っておりまして、
あ、太宰さんファンの方々ごめんなさい。

で、高校時代の私が読んでいたら、
妙にはまっちゃって、
な~んか死にたくなっちゃったんじゃないかな、と。
死ぬ前にな~んか悪いことしちゃったんじゃないかな、と。

今で言うところの「厨二病」ってんでしょうか。
それなりに人並みにわずらっておったような・・・。

いやいやお恥ずかしい。

2019-10-01-20:58 * アルジェリマン [ 返信 * 編集 ]

今も夢見る No title

・アルジェリマンさん

そやったんですか。

はまった・・・かもしれん、と。うまく言えませんが、なんというか、よく分かる気がします。なんやかや言いながら「人間失格」でも、最初の一行から、うぎゃあ、と。もう、ものすごいですよね。人間としてはミスだらけの気がするが、文章には、1ミクロンのミスはない。ちなみにワタシは中学生のみぎりに出会ってしまい、周囲の純真な(か?)男子たちがみんな、アホに見えていたという・・・。
2019-10-03-15:59 * KUON [ 返信 * 編集 ]