ファフ君の顔
「冬はつとめて」と清少納言は書いています。「いと寒きに、火など急ぎおこして、炭もてわたるも、いとつきづきし」。
「枕草子」の一節など、たまにちらりと目にすると、おお~っと、すっごいなあ、と、そのたびに思います。なんという感性、観察眼エトセテラ。このような人が傍にいると、何もかも見透かされそうで、しんどいやろなあ。イジワルやしね。でも、気の合うお友達、とかになったら、楽しいだろなあ、退屈しないやろうし。
ま。清少納言とお友達って、あらゆる意味でありえない話ですけどね。
昨日は井上尚弥のボクシング・タイトルマッチを観て。尚也の顔が血潮であんなに乱れたのを始めて見た、最後に勝った、よかった。相手の選手は、試合後、とてもジェントルな態度でした、今や、ジェントルな男性は、スポーツの世界の中にしか存在しないか・・・と言えば、大げさでしょうが。
顔。といえば、ラグビーのワールドカップの開催中、いろんな国のいろんな選手たちのなかに、素敵な「顔」の男たちを、たくさん、見ました。若い頃はただ、男の人はキレーなのがいいわん、と。己の身の程は棚の上に置いておいて、ジャガイモ男さんとかの人権は無視して生きるワタシでございました。ただ、やたらスッキリ湘南が似合う・・とかはダメで(個人的偏見‣湘南ゴメン、でも今に至るまで、やっぱり、そう)、そーゆーのが「車持ってるしぃ」とかで、助手席に乗せられて運ばれて行く女の子を、なんじゃアイツは、と、冷たい目で眺めていた。単に整っていればいいのではない。このたびの日本チーム、具選手が、あれホントは、めちゃくちゃ痛かったであろう負傷で,泣きながら退場して行く場面を見て、こういう際に自分の中のある部分のボタンが作動する、よお、頑張ってくれてたのにね、と、私も、泣く。
「笑わない男」の、ごつごつの顔も、見とれるくらい、素敵でございました。ついでに書いておこ。
解説などされていた五郎丸歩さん。穏やかな雰囲気、口調、もともかく。体にぴったり合ったお召し物。すんばらしかったわあ。
で、顔。もう帰国してしまった、南アフリカのファフ デクラーク。私、どハマりいたしまして、過去のものも含めて、デクラークが走り回り蹴り回り、ボール取り上げボールパスし、でっかい男を全身でつかまえてズドンと倒し、ねじり、んんん、と潰しちゃい、。
動画見ながら目が離せず、顔中きっとずっと笑っていたと思う、
うわわわわ、めっちゃくちゃやってるわ、あらそんなことしていいのか、すっげえなあ、そんなことするラグビー見たこと無いよ、ほれほれ、あらあら、あんたボクサーではないんだし、うわあああ、そのやり方は無いでしょう、お~~~~い。
南アのラグビー、他の国のチームと違っていた、他のチームの強そうな人たちが、とってもお上品に見えました。
昼間はけっこう忙しい期間でしたが、寝る間を惜しんで観ていた状態でした。楽しかったんだから。デクラークを目で追っているのが。他の選手がそうしているのを、無知に近い故もあってか、あまり見たことが無い。デクラークって、審判に向かって、目の下でモール、人間数人ぐちゃぐちゃになっている、その(まあ、ボールの状態ですかしら)場を指さして、大声で何やら言っている、それが、小さい子が、不満があって、指さして、「ねえねえ、こんなことしてるヒトがいるよ、なんとかしてよ」みたいな。この子たちズルいんだよ、と抗議している様子に見えて。文句つけてるみたいで。
やんちゃくちゃなコぉ、みたいで、言ってしまいます、可愛かったんやわぁ、私には。ラグビーのスーパースター、デクラーク、可愛かったんだ。
あ。邪道でいいのですからね、私がここで勝手にほざいていることは。
で。デクラークの顔。金髪のイケメン、とか。書かれていました、確かに、サッカーの選手でも(かつてのデルピエロとか)ロン毛をなびかせて駆けている姿は、目のごちそうでありました。もう、ほんっとうに、かっこええ、の選手がいた・・今もいると思います。
長い髪の話です。私もロン毛は(似合ってれば)好物。ファフ君も似合っていたなあ、こういう嗜好は変わらない気がするね。って。気安い言い方してしまいました。すみません。
デクラークの顔。不思議な顔。肌の色は白い。鼻の先は尖っている。くっきりはっきりした目。その白人に見える顔に、角度や表情によって、いつくらいの先祖かは分かりませんが、くっきりと、アフリカ系の先祖の面影が見えるんです。だからどう、という話ではありません。
混血の妙、というものを、つくづく感じたのでした。万華鏡みたいに、と言っていいでしょうか。魅力的な顔でした。休憩をはさんで80分間、いつ見てもどこにでもいるな、と感じさせたスクラムハーフ、デクラーク。見ているのが楽しかった。
28歳だそうです、優しそうな美人のカノジョもいる。デビューは遅かったとも書いてありました。ふと気づいて、南アフリカの「アパルトヘイト」について読んでみたら、ファフ君が生まれて来た頃に、それが無くなったのですね。正直、わたし、南アフリカという国の、そういう歴史も過去も現在も、な~^んにも知りません。学校で少し習ったかな~、が実情。それだけ。
Faf De Klerk vs Exeter (02/03/2019) HD