八月のべんきょう Ⅱ
2020年09月14日 公開
今朝はまるきり秋の朝でした。
小さな、一番小さい型と思われるヨットが、たくさん、一所懸命にヨチヨチと沖の方へ出て行くのが見えました。ヨットの幼児組さん? 出て来られてよかったね、と思いました。時々まとめて見かけます。お腹の中で「がんばれ~」と言っているワタシ。
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白萩
さまざまに鳥鳴き交わしやがて空明るくなりて今日がはじまる
(明け方の授乳中に)
潮の香の濃さ増す夏の夕べかな ふるさとの海を吾子と見に行く
抱き上げた子を右肩に乗せおれば微かな息を右耳で聞く
保冷剤背負わせ(しょわせ)冷感シート掛け完全武装のベビーカーを押す
(子を詠むと、どんな方もどこか、当たり前に「甘く」柔らかくなるものだと、遠い日に師に教わりました。甘い柔らかいうたは佳し、でも、その中に透徹したものが欲しい、甘いだけではよろしくない、とも。それはそうだと胸に滲みました。
白萩さんのおうた、お子さんを持たれてから、それまでよりいっそうよくなられた気がします。甘くでれでれしないで、でも、しんそこ愛おしむ気持ちが、きちんと読み取れて、素敵だなあと思う。今月の一首目、二首目、快いことこのうえない、もちろん他のうたも。二首目がことに好きですが、一首目の「鳥鳴き交わし やがて空」と切れて、「明るくなりて」と続く。細かく読んで、こういった快さを味わえる時、幸せです。
うつくしき人は天馬となりて逝く 円熟のさま見まくほしものを
(三浦春馬さん追悼)
(本当にもったいない方を、という気持ち・・よくはしらなかったのですが、亡くなってからの人の思いが、とても深くて濃くて、あれこれ動画など探してみても、イヤな感じげすな感じが皆無です。亡くなった翌日に(こういう時代とはいえ)早々と火葬されてしまったと知り、ちょっとそれ、と、解せない気持ちが強かったです。一人ぼっちで逝ってしまったんだ、と、感情移入が強くて、自分でびっくりしたくらい。
うたの形としては「円熟のさま見まくほりしを」ではないか、と考えます。
まこと「美しいひと」でした。胸が痛いです。
アルジェリマン
三日月と金星並ぶ夜明け前 夜気残る時明け初める空
金星の強き光は三日月の闇を照らして正体曝す
(8月16日夜明け前の、三日月と金星接近の画像をメル友さんに送ってもらいました。)
とりどりのマスク姿が行き交いし都を見下ろす大文字の山
(うたの順など(。>ω<。)になっていて、ごめんなさい。
この一首はでも、不思議な一首。主体は「大文字の山」。今年はマスクの色や柄向きや、まこと「とりどり」。これですと、いっそ「行き交う」を現在形で、「行き交える」とされたら色彩がピットと立つきがします。いかが?。
望遠のレンズで映す人々の白熱の街 陽炎揺れる
(望遠レンズをもってしても「白熱の街」で。陽炎は揺れる。史上最熱とか。
おてもやん
○おやつ時庭のビニールプールではおもちゃのアヒルぽつりと浮かぶ
(おもちゃのアヒル。一羽ぽっちで、十分あたたかくなっているプールの中で、ぷ~かぷか。
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