七月のおべんきょう、Ⅱ
この色が詠草。この色は詠み人さんからのメッセージなど。
この色はKUONが書いている部分、詠み人さんのお名前はこの色です。
黒猫アビ
七月のおうた
・災害のあまりの酷さ言葉でず
思考回路が止まったままに
本当に「言葉でず」。共感のうたです
「思考回路がとまったままに」は、その前から続いていて、「言葉が出ないで、思考回路が、とまったままになっている」、という読み方ですね。「言葉でず」でいったん(気持ちの中で)切ると、思考回路「は」止まったままに、と。そういう感じになります。一つの音、文字を、選んだり意味のかすかな違いを感じたり。
日本のことばの楽しみでもあると思っています。
・大地揺れ天(そら)から涙大粒の
神の怒りか国を守れと
(皇室に怒り)
私の思いを書かせてもらいますと。
「国を守る、祈る天皇は存在せず、その天皇の家を統括する「皇室」に、もう、何の意味も残されていない。それなら、国民にとってのごく潰しでしかないあのひとたちには・・・続き、どう書きましょうね。(笑)
梅雨明けと同時に猛暑が続き、そして災害まで…
警察、消防、自衛隊員の方々に頭がさがる思いです。
この猛暑にて二次災害が起こらないように祈るばかりです。
おてもやん
文月のうた
七月盆
〇果物と蓮の形の落雁を供えて迎うる義父の初盆
〇一人だけ入りし風呂の栓を抜くかの地の人に申し訳無い
もう初盆を迎えられるのですね。ご葬儀の時のうたも下さっていました。濁流で流れてしまったお仏壇もおそらく多いでしょう。まさか、おありでしょうね・・・自分が今年の新仏になるなど、思ってもおられなかった方も、おありでしょうね・・・
一人だけ自分だけ入ったお風呂の、栓を抜いて流すことへの、ためらい、痛み。
こういった心情、慮りが、尊い、と、思ってしまいます。
でも。できることなら(立場にいるなら)旅行をしたり買い物も楽しんだり、巡って行ってお金が回って行って、も、大切なことと、これは私の考えです。節約は心がけつつ、お金を使うことに罪悪感を持たないでいよう、と。
素人・ウナ
うだるなつ
・白桃の 冷えたる産毛 母の尻 鰻くいたし 懐寒し
ウナさんは、この「みんなのうた」の希少な男性詠み人ですので、お名前の色は「おとこ色」にさせてもらいました。水色=おとこ色、とは差別や!、など、いちゃもんつけられる恐れは、おそらく、この場所にはござらんですね。(笑)。
お母さまのおしりは、優しくて清らか、まぶしいものだった。男の子にしか詠めなさそうなイメージの一首。
鰻は・・ごちゃごちゃ言うてんと、鰻くらい、極上品をお食らいあそばせ(笑)。
まめはな
怒涛のお歌に圧倒されております…
・七月の青空を背にミニトマト ビー玉の如き実をつけにけり
まめはな さん。感情が高ぶると、そして拘らずにぶつけちゃうと、うたは、私の場合、なんぼでも生まれてくれる気がします。現代の仮名遣いでがんがん行っちゃえば、もっといっぱい、出てくると思う・・
ミニトマト、かわいいです。つやつやしていて。七月の青空が背景にあるのが、一首の絵面として「いい」ですね。
さいご「つけにけり」ですんなり収まり、直すようなところでないと思いつつ。たとえば。
「つけており」などとする臨場感が増すのでは、とも感じます。と、カメラの画面が、ずううっと前へ寄って行って、。より鮮明に見える、というか。
・りんご剥けば細き皮くるくる落ちゆきぬ螺旋階段駆け下りる如く
この一首。何度も推敲され、ご自分の宿題をやり遂げようとつとめられたのがわかります。
螺旋階段。よくなったと思います。
と、言いつつ、いちばん最後の「如く」の「く」は、無い方が・・とも感じています。
リズムが合うという意味だけでなく。
「駆け下りるごと」と、そこで止めるのはどうだろう、と。しつこくてごめんなさい・でも、良くなっているから‥
・・・ここでいったん、とめます。
お腹が空いてまいりました。食べ終わったらすぐ、続きを、書きたい、書きたい。